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研 究 内 容

脳ではグルタミン酸などの神経伝達物質は小型のシナプス小胞に貯蔵され、ペプチド性の神経伝達物質は、大型の有芯小胞に貯蔵されている。脳以外においては、膵臓のインスリンなどが有芯小胞に含まれている。どちらの小胞でも神経伝達物質は小胞膜と形質膜との融合によるCa2+依存的な開口放出によって放出されるが、シナプス小胞の開口放出機構が詳細に研究されているのに対し、有芯小胞の開口放出機構は殆ど分かっていない。

CAPS1は有芯小胞特異的に細胞質側から会合することが知られている殆ど唯一の分子であり、その放出をCa2+依存的に制御している可能性が示唆されているが、詳細については不明である。私はCAPS1paralogであるCAPS2を新規遺伝子としてクローニングし、(1) CAPS2が神経ネットワーク形成に最も重要な分子の一つであるBDNFの分泌に関与すること(Sadakata et al., J. Neurosci., 2004)   (2) 脳内や、様々な内分泌器官におけるCAPSファミリータンパク質の詳細な発現解析(Sadakata et al., J. Comp. Neurol., 2006; Sadakata et al., J. Histochem. Cytochem., 2007) (3) 各種splicing variantの働きの解明(Sadakata et al., BMC Neurosci., 2007) (4) CAPS2 KOマウスがBDNFの分泌低下により様々な形態学的・生理学的異常を示すこと(Sadakata et al., J. Neurosci., 2007) (5) CAPS2 KOマウスが自閉症様形質を示すこと(Sadakata et al., J. Clin. Invest., 2007) (6) 自閉症患者特異的にexon 3がスキップしたCAPS2の発現が見られること(Sadakata et al., J. Clin. Invest., 2007; Sadakata et al., Cerebellum, 2009)などを報告してきた。

さらにexon 3がスキップしたCAPS2タンパク質は軸索終末部に輸送されないことが明らかになり、特定の自閉症患者においてはBDNFが健常者と異なったパターンで分泌され、神経ネットワークの形成に異常をきたす可能性が示唆された(Fig. 1)。

<個体レベル>神経内分泌による神経ネットワークの形成・機能発現の制御


CAPS1 nullマウスは有芯小胞分泌の欠損により生後すぐに死亡するため、私はCAPS1 floxマウスを作製した。これを各種Creマウスと掛けあわせ、脳の様々な部位特異的に活動依存的な有芯小胞分泌のブロックを行い、有芯小胞の分泌が脳神経回路の形成・機能に及ぼす影響を解析する(Fig. 2)。


また、私は自閉症で見られたCAPS2 exon 3 skipを起こすマウスを作製した。よりヒト自閉症に近いモデルであるこのマウスを解析することで、発症メカニズムの解明につながると考えられる(Fig. 2)。



<細胞レベル>有芯小胞がゴルジ体より産生されるメカニズムの解明


CAPSファミリータンパク質の構造機能相関、および有芯小胞トラフィッキングにおけるCAPSの機能的役割と細胞内動態を多角的なアプローチで解析し、有芯小胞がいかにしてゴルジ体から生まれるかを明らかにすることを目的とする。

ARFファミリータンパク質はゴルジ体や形質膜近傍における小胞のトラフィッキングに重要な働きをしているsmall Gタンパク質である。クラスI (ARF1,2,3), クラスII (ARF4,5), クラスIII (ARF6)の三つに分類されるが、クラスIIの働きは殆ど解明されていない。最近私はCAPS1がクラスII ARFのGDP結合型に特異的に結合し、ゴルジ体から有芯小胞が生成する過程において働いていることを明らかにした(Sadakata et al., J. Biol. Chem., 2010)。さらにCAPSのゴルジ体膜への結合やその他のCAPS結合タンパク質候補を中心とし、ゴルジ体から有芯小胞が生まれる分子メカニズムの詳細に迫ることを目的とする(Fig. 2)。

Fig.1

Fig.2

定方 哲史

准教授(独立)

先端医学・生命科学研究チーム

医学・生命科学分野 定方研究室